【事案分析】マレーシア日本人女児誘拐未遂事件から学ぶこと

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24時間365日守ってくれる人がいないのであれば・・・

 

繰り返しになりますが、この事件で悪いのは誘拐を試みた犯人です。ただし、類似の事件に巻き込まれないための反省点があるため、あえて反省点を挙げています。

 

今回の事件後、被害に遭われたご家族は速やかに現地の警察や日本大使館にも連絡をされていますので、この点は問題ないかと思います。ただし、警察や日本大使館にはもうすこしきめ細かく対応してもらいたかった様子ではありますが。

 

警察や日本大使館側にも言い分はあるでしょう。人口160万人の都市で一人一人の市民を守るためには警官も装備も圧倒的に不足しているでしょう。まして日本大使館はさらに少ない人数で1万人以上いるであろうクアラルンプール周辺在住日本人の支援を担当しているのです。この状況では一人一人にボディーガードを付けるわけにはいきませんので、警察や日本大使館ができることは日常業務の合間を縫っての事後対応、というのが現実です。

 

 

24時間365日、誰かがきめ細かく守ってくれる、という理想的な警備体制が難しいのであればどうするか。それは自分で自分(とご家族)の身を守るという選択肢しか残りません。

 

前ページでご説明させていただきましたが、今回の被害で最も悪いのは犯人です。しかしながら、犯人に狙いを定められた背景には反省点もありました。こうした反省点を踏まえて、今海外にいらっしゃる方、また今後海外に渡航される方は自分で自分の身を守る、ということはどういうことか、改めて考えていただきたいと願っています。

 

最後に日本政府外務省が公開している安全対策啓発マンガ「安全のための三原則(ゴルゴ13×外務省第7話)」をご紹介しておきますね。

ゴルゴ13×外務省 第7話より

 

この項終わり