ボリビア治安最新情報(2024年11月)/海外安全.jp


0.ボリビアにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在ボリビア日本国大使館   :+591-(0)2-241-9110~9113

◎在サンタクルス日本領事事務所:+591-3-333-1329

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察 :110

◎救急 :165(ラパス市、コチャバンバ市)、118(サンタクルス市、スクレ市、コリハ市、タリハ市)

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

ボリビアに対しては、米国を除く三か国でほぼ共通のリスク評価となっています。日本、イギリス、オーストラリア各国は頻発する強盗や誘拐等の凶悪犯罪、政治的もしくは社会的な暴動のリスクがあると判断しており、各国国民に一定の注意喚起を呼び掛けています。ただし、日本国政府は主要都市のみに危険情報「レベル1:十分注意してください」を設定しており、地図上の色分けだけを見るとイギリスやオーストラリアの注意喚起よりもリスク評価は緩いと言えます。なお、アメリカ政府のみ、全土に特段の注意喚起を発していません。
ボリビアでは過去深刻なテロ被害は発生しておらず、いずれの政府もテロへの注意喚起はほとんどありません。

【海外安全.jpのコメント】

各国政府とも、ボリビアへ渡航する国民への注意喚起はそれほど強いトーンにはなっていません。アメリカ政府のみ特段注意喚起がありませんが、日本、イギリス、オーストラリアの各国政府が注意喚起をしている凶悪犯罪、誘拐、政治的/社会的暴動、の三つのリスクに備えるよう意識することで、安全は確保できると考えます。

過去に、深刻なテロ被害は発生しておらず、また現状大規模なテロの標的としてボリビアを狙う理由はありません。テロへの警戒よりもスリや置き引きといった一般犯罪に警戒する、暴動に巻き込まれないよう周囲の様子を常に観察する、といった対策をおススメします。

2.日本政府の危険情報

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ラパス県ラパス市及びエルアルト市

サンタクルス県サンタクルス市

の3都市に対して「レベル1:十分注意してください」が設定されています。銃器を用いた強盗殺人事件も発生している他、窃盗や置き引き、スリ、空き巣等が頻発している旨記載があります。

その他の地域には特段危険情報は設定されていません。ただし、特に観光地では観光客を狙った犯行も多い旨明記されています。

 

デモや集会に近づかないこと、万が一デモ隊や群衆に遭遇した場合には、すぐその場から離れるようアドバイスされています。また、抗議行動等が発生した場合には一時的に陸路移動が困難になる可能性が指摘されています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

市民騒擾への警戒が必要であるとのリスク評価がなされており、ほぼ全土に対し「十分警戒してください:Exercise increased caution」が設定されています。新型コロナウイルス感染症パンデミック拡大前の治安レベルと比して一段階厳しい評価のまま据え置かれています。
チャパレ地方
凶悪犯罪の発生率が高止まりしていることを踏まえ、「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。

上記を除く全土

 

全土で道路封鎖などを伴う抗議行動、ストライキといった市民騒擾がしばしば発生する旨言及されています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

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イギリス政府はボリビア全土の大部分に対し、「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」を設定しています。2024年11月7日付で「必要不可欠な渡航以外は避けてください:Advise against all but essential travel」がコチャバンバ県チャペレ地区に設定されました。犯罪組織による凶悪犯罪が続発していることが背景です。

ただし、同地区以外で無警戒でよいというわけではなく特に明確な安全上の注意喚起がなされているのは以下二点です。

・反政府デモや何らかの抗議行動などが突発的に発生することがあり、場合によっては暴力行為に巻き込まれるため注意

・「express kidnap」という金銭目的の短時間誘拐がボリビア全土で発生しており、特に到着直後に注意。タクシーは登録されたタクシーを利用すること

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付でボリビアは「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にリスクレベルが引き下げられました。

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オーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。

ボリビアは全土が5段階中真ん中の「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」が設定されています。政治的な不安定さ、各地で発生する社会的抗議活動、加えて凶悪な犯罪のリスクが重く受け止められています。

滞在中は常時自身の安全に意識を払い、地元のメディア等を注意して確認するようアドバイスされています。

6.最近の治安ニュース

ボリビア東部山火事による大気汚染の深刻化(2023年11月)

ボリビア首都鉱山労働者らの抗議活動暴徒化(2023年11月)

ボリビア東部サンタクルス県知事逮捕に伴う混乱(2022年12月28日)

ボリビア新法に対する抗議活動(2021年11月)

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