2023年3月19日中央アフリカ共和国バンバリの金鉱山に対し武装集団が襲撃を実行しました。事件現場は中国系企業が運営する鉱山であり、中国人9名が死亡、2名が負傷しています。
襲撃を受けた金鉱山は数日前に操業を開始したばかりでした。中央アフリカ治安当局は同国内で繰り返し襲撃事件を実行しているCPC(Coalition of Patriots for Change)を批判する声明を発表しましたが、CPCは本件への関与を否定しています。代わりにCPCは直近アフリカ大陸中央部で存在感を増しているロシア系軍事組織ワグネルによる犯行を示唆しています。
現時点で真の襲撃実行犯は不明ですが、アフリカ大陸における資源の争奪戦に絡んだ暴力事案は今後も継続すると考えられます。中央アフリカのみならず近隣のナイジェリア、コンゴ民主共和国等でも類似の事案は発生しています。これらの国に渡航される際には必ず組織的な安全対策を講じた上で渡航されることをおススメします。
【参考コラム】ロシア民間警備会社「ワグネル」の実態(有料会員限定)
【参考コラム】ブルキナファソ政府とロシア・ワグネル社の軍事協力締結