家族写真や生活の様子の公開に罪はない
前回のコラムでは実際に発生した海外での日本人被害を基に反省点を列挙させていただきました。こうした被害者側の反省点を指摘する場合には
・悪いのは犯人であって被害者に否はない
・被害者の行為が犯罪を誘発したといういい方は犯人を擁護することになる
といったご批判を頂戴することがあります。
当HPに掲載している文章やその内容へのご批判はすべてお受けする覚悟で記載しており、そのようなご意見ももっともだと思います。ただし、前回のコラムで繰り返し記載した通り、本件について当HPのスタンスは以下の通りです。
・悪いのは犯人である
・被害者側の情報発信は犯人が標的を絞る/実行タイミングを決める際、重要な情報源となった可能性有り
・不幸中の幸いで被害者ご家族皆様に身体的な深刻な被害が発生しなくて何よりだった
・似たような事案でより深刻な被害を受ける方がでないよう、反省すべき点の共有が必要
特に私共の主眼は同じような不幸な事件に遭遇する日本人を減らしたいという点にあります。我々の実感として、極めて安全な日本に暮らすからこそ、海外の様々な文化、治安情勢、政治情勢のなかで知らず知らず危険を冒している、という方が多くいらっしゃいます。そういう方が何らかの被害に遭う前に
「その行動はリスクがある行動だとご存知ですか?」
と知らせることが我々の使命だと考えています。
もちろん我々ができるのは知らせることだけで、「絶対に〇〇するな」などと言える立場ではないことは重々承知しています。
・危ないことは認識しているけれどもやってみたい、
・これは自分の人生をかけた挑戦なので絶対にやる!
との考えであればどうぞチャレンジしてください、と心置きなく応援できます。ただ、リスクを取るつもりがなかったにも関わらず、知らず知らず危険な行動をとってしまい、結果被害に遭った後で
「誰も危ないなんて言ってくれなかった」
「誰かが注意してくれたらよかったのに・・・」
と感じる方はなんとしてでも減らしたいのです。
【次ページでは・・・家族写真や生活の様子を公開することの問題点を考えてみましょう】