2023年10月18日オーストリア政府内務省は同国のテロ警戒レベルを5段階中の上から二番目に引き上げました。同国内で直近目立ったテロは発生していませんが中東情勢の緊迫化とベルギーでのテロを受けた判断です。
オーストリア政府のテロ警戒レベルは2020年11月ウィーン市内で武装集団による銃撃テロが発生した際今回と同じ5段階中の4番目に引き上げられました。その後、2022年3月に一段階リスクレベルが引き下げられましたが、一年半ぶりに高いレベルの警戒が必要と判断されています。
今回のリスクレベルの引き上げは同国内でのテロが発生していないものの、イスラエル/パレスチナ間の緊張の高まりや世界各地での関連デモ及び暴力行為、そしてベルギー首都ブリュッセルでの銃撃テロ発生を踏まえて具体的な脅威と攻撃の危険性が高まっているとして発表されたものです。警戒レベル引き上げの決定を発表した内務大臣によれば「欧州全体にテロの危険性がある。現時点ではオーストラリア国内で具体的なテロ計画があるとは認識していないが、随時分析評価を行う」とコメントしています。また、発表本決定に伴い、オーストラリア政府は同国内に所在する各国の大使館やユダヤ教施設の警備のため軍人190人を動員するとしています。
