2025年4月26日アルゼンチン首都ブエノスアイレス市内中心部観光地で、旅行中の日本人がカバンを窃盗される事案が発生しました。身体には被害はありませんでしたが、古典的な手法で盗まれた事案ですので、滞在中の方は注意が必要です。
事案が発生したのはブエノスアイレス市内セントロ地区、観光客も多く訪れるオベリスクの付近です。現地日本大使館によれば、パスポート、財布、クレジットカード、カメラ等が入ったカバンを盗まれたとのこと。被害者は現地午後オベリスク付近を散策していたところ何らかの液体をかけられ鞄を確認すると異臭のする液体が付着していたとのこと。鞄を拭こうとしたところ現地人男性が近づき荷物を拭く手伝いをしてくれたため、鞄から目を離して衣服を拭いている間に鞄がすり替えられていたようです。現場には犯人が真偽は不明なるも、逃げた方向を指し示す別の人物もいたとの証言があります。
今回の手口は一般的に「ケチャップ強盗」と呼ばれる古典的なやり方であり、標的の荷物や衣服にケチャップを筆頭とする液体・遺物を付着させ、気を取られている隙に荷物の中身を盗んだり、荷物自体を持ち去る手法です。通常ケチャップ等をかける訳、汚れを拭きとるのを手伝うと親切を装う約、窃盗を実行する役、と複数人で役割分担を行った上で標的から荷物を盗む手口です。今回の場合には荷物を盗む役割の人物を安全に逃がすために逃げた方向を指し示す人物も協力者だった可能性が否定できません。
古典的な手口であるがゆえに、やり口は各国の警察等で動画化されておりどのようなシチュエーションで警戒すべきか注意喚起がなされていますので今一度ご確認下さい。
【参考コラム】犯罪被害者にならないために手口を映像で学ぼう