比較的安価な安全対策こそ早く取り組もう

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安全対策は考えるよりも行動を!

お久しぶりです、代表の尾崎です。

以前ご相談をいただいたお客様に安全対策の取り組み状況を伺ったところ

 

「上層部での検討もあって時間がかかっています」

 

というお言葉を頂きました。

「なるほど」と返答をしながらも尾崎の頭の中にはひと昔前(ふた昔前!?)の名セリフ

 

「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ!!」

 

が浮かんできました。日本で上層部が会議をしている間にも、世界各地の最前線では様々なリスクを肌で感じている従業員・関係者がいるはずです。案全対策の在り方について日本で会議をしている間も世界各地の事業現場で働いている人は、リスクにさらされ続けることになりますね。

 

会議室の議論も必要でしょうが、最前線で働いている従業員/関係者の安全を担保するためには何よりも行動が必要なのです。

 

台湾の市街地。現地の駐在員が日々暮らす環境の一例

 

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見た目が「派手」な安全対策にはそれなりのお金がかかる

海外で事業を展開している会社でのあるある話、としてよく聞くのは安全対策に関する意思決定が遅いこと。なぜ、安全対策に関する意思決定は後回しにされるのでしょうか?

 

安全対策というと

 

・高くて厚い堅牢な壁

・ライフルを持った屈強な警備員たち

・最高性能の防弾車

・多数の監視カメラやセンサーを駆使した侵入者探知システム

 

などをイメージされる方が多いようです。こうした見た目にはっきりとわかる安全対策はもちろん効果があるのですが、初期投資も運用コストも高いです。また、高価な機材・設備を導入しても運用している人間に運用能力がなければ宝の持ち腐れだったというケースもしばしば。

監視カメラが複数設置され、入り口に警備員も配置されていた日本の国立大学附属中学校に不審者が侵入し、刃物を教室に持ち込んだ事例がありましたね。監視カメラは設置したものの、誰もカメラ映像を映したモニターを見ていないので

 

「今のところ監視カメラは飾りですね」

 

と言われたケースは尾崎が経験した中でも苦笑するしかない事例ですが、意外と多いかもしれません。

 

監視カメラの設置、運用も口で言うほど簡単ではなく、お金もかかる

 

高いお金をかけるということ、また信頼できる業者を選定しなければならない、といった大きな判断が必要ですから、幹部が会議を重ねるのも無理ないかもしれませんね。

しかし、大きな投資だからといって判断を先延ばしにしている間も現場で活躍している方々がリスクを負い続けているのです。この状態は好ましいものではありません。

 

そこで、私が提案したいのは、「ザ・安全対策」といった施設や機材に比べ相対的に費用が掛からない各種安全対策を手早く強化、実践することです

 

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予算ほぼゼロでもできる安全対策リスト

「安全対策」と聞いてまずイメージするような

 

・高くて厚い堅牢な壁

・ライフルを持った屈強な警備員たち

・最高性能の防弾車

・多数の監視カメラやセンサーを駆使した侵入者探知システム

 

を導入するためには、高額な初期費用と運用保守費用、そして運用のための訓練された人員が必要です。その分初期投資の是非検討、担当者の育成に時間を要することもしばしば。検討が長引けば長引くほど、安全対策の強化が放置される時間も長くなります。

 

ただ、施設や機材の導入だけが安全対策の強化方法ではありません。地震対策だって、何億円も必要となるビルの耐震工事や防潮堤の整備だけではないですよね?地道な避難訓練や災害発生時の緊急連絡/安否確認なども重要な災害対策のはず。避難訓練や連絡網の訓練などは、ほぼコストはゼロです。他にも以下のような取り組みは予算がほぼゼロでもできる安全対策です。

 

・緊急時連絡網のアップデート

・緊急連絡網の抜き打ち訓練

・緊急時を想定した避難訓練(避難経路の実地確認)

・駐在地や業務関係先の治安ニュース収集

・駐在地や業務関係先の宗教行事やイベントリストの作成

・緊急時を想定した危機管理対応の机上シミュレーション

 

 

お分かりいただけたでしょうか?

海外の安全対策でも相対的にコストがかからない対応は存在するのです。コストがかからない対策であれば、本社での幹部会議などで延々と議論する必要はないはず。見た目に施設や機材が導入されるわけではありませんが、すぐに着手できるため世界各地の事業現場で活躍されている方のリスクを素早く下げることができるということになります。

また、施設や機材の導入そのものは海外駐在中の従業員/関係者が直接対応することはまずないと思います。その一方で、連絡網の作成や避難訓練などは海外駐在中の方が自分自身で対応しなければなりません。リスクに直面している方が当事者意識を持つことができるのも、こうした比較的安価で素早く取り組める安全対策の良いところですね。

 

この項終わり