アフガニスタン東部日本人射殺事案

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2019年12月4日アフガニスタン東部ナンガルハール州を移動中の日本人医師中村哲先生が乗った車が武装勢力による銃撃を受けました。中村先生は右胸に被弾し、地元の病院で治療を受けた後首都カブール近郊の病院に運ばれる前後で死亡しました。

 

本事案では中村氏が乗車していた車の運転手及びその周囲を警護していたボディーガード4名と合計して6名が死亡しています。中村氏は長くPMS(Peace Medical Service)という現地NGOを率い、ナンガルハール州で灌漑施設を建設し、安定的な農業が実施できるよう現地に貢献する活動を続けていた人物です。現地での長きにわたる貢献が認められ、日本政府からは勲章が授与されていた他、2019年10月にはアフガニスタン政府からも「名誉国民」としてアシュラフ・ガニ大統領から直接表彰されていた人物です。

 

JICAのウェブサイトに掲載されている中村氏率いるPMSによる灌漑農地整備事業の成果写真(上2005年、下2015年)

 

なお、アフガニスタン国内で30%以上の地域を支配しており反政府、反外国軍武力攻撃を15年以上継続しているアフガニスタンタリバンは報道官によるツイッターにて事件直後に本件との関係を否定しました。

 

現在、現地警察等が本事案の背景を捜査しています。

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