ソロモン諸島首都での反政府デモと戒厳令

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2021年11月24日ソロモン諸島の首都ホニアラで実現していないインフラ整備の公約など、国内の様々な問題に対し反政府デモが行われ、参加者の一部が中国系商店に放火や略奪するなど暴徒化しました。デモ隊がマナセ・ソガバレ首相の退陣を求め国会に侵入しようとするなど混乱が広がったことを受けて、11月26日午前7:00までの36時間、外出禁止令を発令しましたが、25日も略奪や放火が相次いでおり、オーストラリア政府は、事態の沈静化のため警察と軍隊を派遣する予定です。

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首都ホニアラ市内で放火された商店(オーストラリアABCニュースのウェブサイトよりキャプチャ)

 

 

多くのデモ参加者は、台湾と深い関係を築くマライタ島の住民とされており、2019年に台湾と断交して中国と外交関係を結んだ現政権の方針に反対する声が根強くあり、こうした不満もデモの背景にあるとみられています。

同国では2006年の総選挙後にも北京と関係のある企業が投票を不正に行ったとの憶測の中で、ホニアラのチャイナタウンで暴動が発生しています。

今後も略奪、破壊行為、警察と抗議者の衝突など暴力行為が発生する可能性があります。滞在中の方は現地最新情報を入手し、デモには近づかないようご注意ください。

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