安全対策設備の設置しっぱなしはむしろ危険!
ここまで読んでいただけたのであれば、安全対策措置についても各種施策を導入すること以上に導入後の運用・活用が大切であることを理解していただいたのではないかと思います。警備員の配置や強固な防護壁、防弾車、防犯カメラなど契約や購入して終わりではないのです。当然のことながら、そうした設備や体制の目的は皆さんの関係者あるいは資産が危険な目に合わないことを目的としており、設置、導入そのものが目的ではありません。
また、COCOAアプリ問題でもわかるように、
「金は払っているのだからプロにしっかり対応させて自分たちはなにもしなくても大丈夫」
という発想もお門違いです。関係者の命が危険にさらされかねない海外でも「警備会社に任せていれば自分たちは注意を払わなくてもOK」と言えるでしょうか?安全対策が機能不全を起こせばプロに任せている側、守られる側である皆さんも命を失う危険性があることを改めて想像してください。
むしろコストと労働力をかけてようやく安全対策の設備が納入された、警備員が配置された、これでもう大丈夫だから安全対策のことは忘れよう、とマインドセットが緩んでしまった場合どのような事態が想定されるでしょうか?最悪の場合、本来関係者の安全を守るための取り組みが、皮肉にも関係者の緩みにつながり、思わぬ被害が生じてしまうことだってあり得ます。
では、具体的に安全対策措置を導入した後、どのような運用、メンテナンス、定期点検を行えばよいのでしょうか?もし個別具体的に御社の課題を相談されたい場合はコチラからご相談をいただければと思いますが、項目だけ、ここでは整理しておきましょう。
・警備員:持ち場を離れていないか、居眠りしていないかなど巡回確認を行う
・監視カメラ:監視映像がモニターに送られているか、映像確認係は持ち場を離れていないか、居眠りをしていないか、異常事態等があった際の記録が残されているか、定期的に確認を行う
・防護壁や防護扉:亀裂や傾きといった不具合が発生していないか巡回確認を行う
・防弾車:一般車よりも重量が重いため、メンテナンスを頻繁かつ丁寧に行う
・通信設備、防犯アラーム等:最低でも半年に一度は動作確認を行い、電池交換等を怠らない
・避難計画等:異動情報や緊急連絡先が反映されているか、定期的に確認する
この項終わり