日本国内で相次ぐ航空機爆破予告
爆破予告だけなら簡単にできてしまうという現実
さて、日本国内での爆破予告がここまで大きく報じられることはめったにありません。皆さんも本事案の報道を見て驚かれたのではないでしょうか?しかしながら、世界に視野を広げてみると爆破予告は皆さんが想像している以上に多く発生しています。直近ではセルビアやコソボ等で多数の同時爆破予告が発生しています。
【参考】セルビア首都学校への大量爆破予告
ここまで大きく報じられはしていませんが、日本国内でも渋谷区及び世田谷区の学校30校に爆破予告が届いた事案(2020年6月8日)や静岡市のホームページに「市内の小中学校を全校爆破する」「下校時間に小中学生を拉致して殺害する」といった書き込みがなされる事案(2022年9月8日)等が確認されています。他のニュースとの兼ね合いもあって、大きく報じられることは少ないかもしれませんが、報じられないからといってまったく起こっていないというわけではありません。改めて皆さんが認識していない出来事にも大きなリスクが潜んでいる点ご確認下さい。
さて、爆破予告、脅迫は「威力業務妨害罪」に該当する極めて重大な犯罪です。他方で、爆破予告そのものは電話/メール/SNS等を用いれば誰だってできてしまいます。このページの読者の方は今この瞬間お使いのデバイス(パソコン、スマホ、タブレット等)を用いれば「どこかを爆発する」という書き込みはできてしまうのはご想像の通りです。(誰もやろうと思わないでしょうし、実際にやる方がいないのは言うまでもありません)
ですので、爆破予告だけを取り上げて毎回大騒ぎしてしまうのは困りものです。最悪の可能性を想定して対応するのはもちろん大切ではありますが、その対応のために日常生活や通常業務を毎回止めてしまうとその損害は多大なものになりすぎます。この点で考慮すべきなのは爆破予告の信ぴょう性です。誰でもできてしまう爆破予告を一定の精度で見極めるためにも爆破予告の信ぴょう性を判断する基準をお伝えしましょう。