危険回避後の「出口戦略」はあるか?

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緊急事態の際にまず考えるべきは国外への避難だが…

 

新型コロナウイルス感染症対策の一つとして、諸外国に滞在していた日本人の方が順次日本国内に避難するというオペレーションが行われました。中国で感染が拡大していたタイミングでは中国が突如武漢や湖北省での移動を制限したため、多くの日本人が帰国できなくなるという事態に見舞われていたのです。その後の推移を見ても日本政府が迅速にチャーター機を用意し、現地での業務や日常生活を投げ捨ててでも帰国するという判断は妥当だったと言えるでしょう。

 

中国武漢からのチャーター機第三便の到着を報じるNHKの報道見出し

 

さて、感染症はもちろんのこと、海外でテロや内戦、大規模な政情不安等が発生した際、

 

 準備していた安全対策では関係者を守り切れない

 飲食料品や生活必需品が入手できなくなる

 自宅やホテル、職場に留まることができても事態が悪化した際国外に移動できる手段がなくなりそう

 

といった場合にはまずその国・地域を離れるという安全対策は有効です。逃げ遅れる前に、また有効な安全対策が講じられなくなる前にとにもかくにもその場を離れる。現地での仕事や日常生活には大きな影響がありますが、少なくとも命だけは守ることができる確実な安全対策だからです。

海外の事業現場、留学先等から帰国を決める基準

 

しかしながら、緊急事態の際滞在先の国・地域を離れてそれで終わり、ということはまずありません。映画であればピンチを脱し、故郷に帰るシーンでエンドロールが流れればそれでメデタシメデタシ、ですが現実は続くのです。

 

日本人関係者が帰国した後、その国・地域で行われていた業務はどうなるのでしょうか?

いったいいつになれば、駐在していた方は元の執務態勢に戻ってもよいのでしょうか?

現地での業務の拠点、現地で雇用した従業員等の扱いはどうすべきなのでしょうか?

 

今回日本を含む各国政府が検討している「出口戦略」は海外での安全対策においても避けては通れない課題なのです。

 

【次ページでは・・・「出口戦略」の最優先検討事項をご説明します】